歯科医師の仕事内容とは
歯科医師の仕事は大きく3つに分けられます。歯の治療や保健指導、さらに口の中の健康の管理です。歯の治療の中には、顎の骨の治療や義歯の作成といった歯科補綴物の作成も含まれます。主な内容には以下のようなもがあります。
- 虫歯や歯周病の治療
- 歯石や歯垢の除去
- 失った歯の機能回復
- 歯並びの矯正
- 顎関節症や口腔内の外科的治療
歯の治療にかかわる全ての行為が行えるのが、歯科医師です。
歯科医師を目指すにはどうすればいいか
一般的に、歯科医師になるには歯科専門の大学や大学にある歯学部で6年の教育を受ける必要があります。そのうえで国家試験に合格し、歯科医師の資格を取得して初めて歯科医師と名乗ることができるのです。
近年は歯学部の定員削減が行なわれているため、大学を選ぶ際には合格率をチェックしておくといいでしょう。偏差値でみると、国立大学よりも私立大学のほうが進学しやすいと言われています
2006年以降は臨床研修が義務付けられている
歯科医師免許の取得には、指定された施設や病院などで1年以上の臨床研修を受けることが法律で決まっています。大学を卒業後、数年は独立はできないと考えていいでしょう。もし、歯科医院を開きたい場合は、臨床研修中に経営の勉強も必要になってきます。
歯科医師免許とると付与される資格がある
歯科医師の免許を取得すると、食品衛生管理者や衛生検査技師といった資格が無試験で付与されます。臨床検査技師や介護支援専門員といった資格は受験しなくてはいけませんが、一部が免除となります。
歯科医の種類にはどんなものがあるか
産業歯科医
産業歯科医は、塩酸や硝酸などといった有害な物質を扱う事業者に対して、歯の健康診断を行う歯科医です。常時50人以上が働いている事業者を対象にしています。働く人の歯の健康を守り、健康障害を予防することが仕事となります。
警察歯科医
警察歯科医は、大規模な災害や事故などで亡くなった人の身元確認の際に、歯科医の観点から協力する仕事です。警察だけではなく、自衛隊や海上保安庁とも連携を強めています。
学校歯科医
大学以外の学校に歯科検診や指導といったことを行います。基本的に非常勤です。診断結果は文部科学省が集めてデータ化し、保健統計調査に利用されます。
歯科医師と一口にいっても、働き方はいろいろです。海外を飛び回り、最先端の治療法を身につける人もいれば、地域に根差し日々診療にあたる人もいます。学校や警察、事業者といった組織と連携を取ることも可能です。どんな歯科医になりたいかしっかりイメージするといいでしょう。
歯科医の勤務先
歯科医師の勤務先としては、大学病院などの勤務医として働く場合もありますが、ほとんどは開業して自分のクリニックを持つ場合が多いです。開業にあたって立地条件や資金調達、集患など経営についてのノウハウも培っておかなければいけませんので、開業において不安な場合には本を読んだり、歯科開業セミナーに参加して情報収集をしたり、視野を広く持って取り組む必要があります。